【プラットフォームビジネス】いまさらですが、プラットフォームとは?

いわゆるところのプラットフォームとは?

プラットフォームというと、イメージするのは日本では楽天やメルカリ、クックパッド、海外だとGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)の各種サービスやUber、Airbnbかと思います。

しかし、広い意味でのプラットフォームでいうと、Windowsやmac などの、OS(オペレーションシステム)なども含まれます。

こちらもOSに、他社が作った会計ソフトや画像作成ソフトなどのソフトウェアをインストールして利用していますので、OSもプラットフォームとなります。

また、PS4やSwitchなどのゲーム機も、他社製のゲームソフトで遊べる仕様になっているので、ゲームのプラットフォームとなります。

TカードやPONTAなどのポイントカード等もプラットフォームにあたるので、思いのほか、世の中にはプラットフォームが溢れかえっております。

これらに共通しているのは、OSやゲーム機を通して、多種多様なソフトウェアやゲームを作る生産者サイドと、それらを利用する消費者サイドを結び付けている点です。

いわゆるプラットフォームとは、二つのサイドを結び付ける基盤の事をさしています。

このような形のものは全てプラットフォームビジネスだと言えます。

 

プラットフォームビジネスとは?

今回、取り上げるプラットフォームビジネスとは、前述した楽天やらYoutube、Airbnbなどのインターネット上でサービスを利用できるオンラインプラットフォームによるビジネスモデルについてです。

このビジネスモデルの最大の特徴は、プラットフォームが商品などの在庫を保有していない点です。

楽天やYoutube、Airbnbなどは、自社で在庫を持たずに、商品やサービスとユーザーをプラットフォーム上でマッチングさせて、お互いの価値を交換させる事で手数料や広告収入などから収益を獲得しています。

在庫を持たない、仕入れが発生しないというのは、とてつもないアドバンテージです。

仕入れ先への支払いがないので、利益率も高くなりますし、何より資金繰りが安定します。

プラットフォームビジネスの最大の利点は、店舗や施設などをほとんど必要としないオンライン上でのマッチングなので、認知が広まりユーザーが増えて軌道に乗ると成長スピードがとんでもなく速い事です。

そのため、多くのIT企業がプラットフォームビジネスによるサービスを展開しています。

 

GAFAのプラットフォームビジネス

GAFAとは、Google、Apple、Facebook、Amazonの頭文字を取った略称です。

この4社もプラットフォームビジネスによるサービスを展開しています。

Amazonのビジネスモデルは、何となくプラットフォームビジネスぽいですが、自社で商品を仕入れてユーザーに発送している従来型のEコマースの巨大版なので、今回のプラットフォームビジネスのイメージからすると少し違う気がします。

ただ、Amazonマーケットプレイスは、Amazonの販売プラットフォームを利用して、生産者サイドが商品を消費者サイドに販売しているので、こちらはプラットフォームビジネスと言えます。Kindleもそれに近いビジネスモデルです。

Appleの場合だと、App Storeは、アプリとユーザーをマッチングさせて手数料を得ているので、まさにプラットフォームビジネスです。(Google Playも同様)

Googleは、検索自体が、無数のWEBサイトの情報とユーザーをマッチングさせる検索プラットフォームであり、Google広告を表示させる事で収益を上げているプラットフォームビジネスです。

同様に、Youtubeも動画内にGoogle広告を載せる事で収益を得るビジネスモデルです。もうGoogleのビジネスの根幹となる収益モデルですね。

これはFacebookも同様の形で、ユーザーが発信する情報と、その友人や仲間をマッチングさせるコミュニケーションプラットフォームで、ここでもGoogleと同じように広告によって収益を得ています。

GAFAは、元々はプラットフォームビジネスで収益を上げる事を目的としていませんでしたが、成長し拡大していく中で、プラットフォームビジネスを踏まえたサービスを開発していったのが共通点です。

ちなみに、2019年3月の世界の時価総額ランキングでTOP10にGAFAが入っています。(アルファベットがGoogleの持ち株会社です)

1マイクロソフト905
2アップル896
3アマゾン・ドット・コム875
4アルファベット817
5バークシャー・ハサウェイ494
6フェイスブック476
7アリババ・グループ・ホールディング469
8テンセント・ホールディングス441
9ジョンソン&ジョンソン372
10エクソンモービル342

 

その他以外のプラットフォームビジネス

GAFA以外のプラットフォームビジネスの勢いも強く成長を続けています。

例えば、日本にはUber Eatsで先行上陸したUberは、空いている時間を使って自分の車でタクシー業務をできる配車プラットフォームとして、世界で利用されています。

また、Airbnbも、使っていない空き家や部屋を、借りたい旅行者などに貸し出すためのマッチングサービスとして、世界及び日本でも利用されています。

ゲーミングプラットフォームのSteamも、日本ではゲーム好きな方にしか知られてませんが、一つのアカウントでデバイスに縛られることなくゲームができるシステムが支持されています。

しかし、プラットフォームビジネスが魅力的なビジネスモデルであるため、競合との争いも激しく、UberにはLyftGrabなどが存在し、Airbnbは欧州のBooking.comなどと争っています。

Steamのゲーム市場には、GAFAのGoogleがStadiaというゲームプラットフォームをリリースするなど、かなりの脅威です。

また、先発のプラットフォームが市場を独占していたにも関わらず、後発のプラットフォームに負けてしまう事も多々あるのも特徴的です。

YahooがGoogleに、Myspaceがfacebookに逆転されて、いまや見る影もないように、栄枯盛衰の激しさも特徴です。

 

まとめ

現在、GAFAや中国のアリババ、テンセントなど世界の上位企業は、プラットフォームビジネスを展開しています。

そして、在庫を持たないビジネスモデルなので、立ち上げ時に過大な資金を必要としないため、今、プラットフォームビジネスに取り組む企業は増加の一方です。

クラウドファンディングのサービスも、起案者と支援者をマッチングさせるプラットフォームビジネスです。

ビジネスのアイデアとプラットフォームを作る技術があれば、大きな負担がなくスタートできるのがプラットフォームビジネスのポイントです。

次回は、プラットフォームビジネスの設計について紹介したいと思います。