中小企業が、チャレンジングなプロモーションをするには、補助金を活用する!
広報PRとクラウドファンディングに小規模事業者持続化補助金を活用する
中小企業の新商品や新サービスのチャレンジングなプロモーションとして、広報PRとクラウドファンディングをお勧めします。
広報PRとは、新商品などを、新聞などのメディアに記事として取り上げてもらうことで、社会的な認知度の向上を図るプロモーションの一つです。
クラウドファンディングは、一般の方から資金を集めて、商品開発や生産を行うのですが、ブランディングやファンの獲得を目的としたプロモーション手法の一つでもあります。
理想的なフローとては、新商品を広報PRで広く認知をしてもらい、購入型クラウドファンディングへ誘導し、支援という形でファン化する流れです。
クラウドファンディングが大成功すれば、また次の広報PRのネタにもなりますので、成功すると非常に高い効果が期待できます。
ただ、どちらも専門家でも成功させるのにハードルがあるプロモーションなので、中小企業が行うには心理的及び費用的なハードルが高まります。
こういったチャレンジングなプロモーションを使った販路開拓には、小規模事業者持続化補助金を活用する事をお勧めします。
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の地道な販路開拓を支援する事を目的としているため、新商品のプロモーションとしての広報PRや、ブランディングも兼ねたクラウドファンディングに関する経費も対象になります。
なので、広報PRとクラウドファンディングの専門家に依頼する費用として申請をしましょう。
それぞれの費用の内訳イメージ
小規模事業者持続化補助金は、最大50万円まで(費用の2/3)支給されます。
新商品のプロモーション費用として75万円使っても、50万円の給付を受けることができたら、自社の持ち出しは25万円で済むことになります。
経費としては、広報PRに関する費用、クラウドファンディングの費用、できれば新商品のランディングページを1枚もので良いので作成をお勧めします。
新商品のランディングページ作成費用(サーバ費用込み) | 15~50万円 |
広報PR費用 | 30~50万円 |
クラウドファンディング費用 | 30~50万円 |
合計 | 70万~ |
新商品のランディングページは、ペライチやジンドゥーなどのホームページ作成サービスを利用する事で費用を抑える事ができます。
そして、サーバ費用やホームページ作成サービスの月額費用も補助金の対象期間においては給付対象になります。1,000円/月で3ヵ月を利用したのであれば、3,000円が給付の対象になります。
ちなみに、小規模事業者持続化補助金にも、補助事業で収益が出た場合は返納するという収益納付の義務がありますが、クラウドファンディングで支援を受けた資金は、諸々の経費を引いた額がプラスにならければ気にしなくても大丈夫です。
まとめ
広報PRやクラウドファンディングのようにチャレンジが必要なプロモーションこそ、中小企業は補助金などを活用して挑戦してみるべきだと思います。
失敗して、どこにも取り上げてもらえない、資金も集まらない事がありえますが、成功したときのリターンは大きいと思います。
また、購入型のクラウドファンディングでの成功実績は、小規模事業者持続化補助金やものづくり補助金の加点要件になっているので、チャレンジしておくと次年度以降にも繋がっていきます。
モリアド代表 中小企業診断士
前職にて企業の海外WEBマーケティングの支援に従事。独立後に中小企業診断士の資格を取得し、主に企業の経営サポートやWEBマーケティングの支援等を行っている。
2019年から、現代のビジネスフレームワークを使って戦国武将を分析する『戦国SWOT®』をスタート。
2022年より、歴史人WEBにて『武将に学ぶ「しくじり」と「教訓」』を連載。
2024年より、マーケトランクにて『歴史の偉人に学ぶマーケティング』を連載。
著書に『SWOT分析による戦国武将の成功と失敗』(ビジネス教育出版社)。